ナローワイドチェーンリング、ワイドカセットコグの登場とそれに対応するフレームやコンポーネントのせいで、ここ数年でMTBの標準的なギヤ構成はロードバイクやクロスバイクのような他のスポーツサイクルに比べ極端な低速よりになっています。
それは、トレイルと言われる山の中の道や、エンデューロレースのリアゾン区間での乗車率をその登場以前に比べ飛躍的に上げる事に成功していますが、どんなものにおいても言える事で、極端な専用は汎用性を打ち消すという事にもなります。
昔はそれなりのMTBに太めのスリックタイヤをはいて街乗りに使用している人が
けっこういました。
本来あのフレームの形は一般車に近い乗車姿勢で、とても汎用性が高いと思います。
昔のMTBのギヤ比構成は今よりもっと普通のクロスバイク位に近かった、それもあって意外に街乗りやサイクリングにも使えたんです。
前置きが長くなりました、先月メリダのBIG7.rimitedを街乗り用に購入したMさんが、早速カスタムすることになりました。
首を痛めているせいで前傾姿勢がつらいけど、もともとロードバイクにガンガン乗れるMさんにはフロント32T×リヤ11-50では当然ギヤ比が全体的に軽すぎ、トップ側2~3枚しか使えないというのがカスタムの理由でした。
標準装備のシマノSLXの32Tナローワイドチェーンリングをはずし、
FORMOSAの36T BCD96のナローワイドに全体的にギヤ比を高速よりにします。
(本来この大きさのナローワイドはMTBダウンヒル等をする人の為の物です、街乗りMTBを高速よりにするために使うのはイレギュラーな使い方になります)
11-50Tの11速カセットコグを、シマノSLXの11-42Tのカセットに変更しました。
私個人的な思いですけど、山で使うにしても50Tなんかさすがに要らんと思ってます。
ここまでのカスタムで、最も低いギヤ比が
32/50=0.64
36/42=0.85
になりましたが、ロードバイクのよくある最低ギヤ比の
34/25=1.36(Fコンパクトクランクのインナーを想定)
34/28=1.21
34/32=1.0625
と比べると全然低速向きで、登り向きだと思います。
とりあえず、しばらくはオフロードで使う事は考えていないという事で、サイクリングやツーリング時にフィーリング良くするためにMTB用ブロックタイヤからアーバンスポーツ用タイヤへ変更しました。
選んで頂いたのは、MAXXISの定番デトネイターの27.5×1.5
街乗りからサイクリング、ツーリングまで幅広くカバーするタイヤです、割と価格も安く、この手のカスタム向きです。
はい!かんせいしました。
店の前でMさんに乗ってみてもらったところ
「いいんじゃないか」と言って頂きました。
ただ
「クロスバイクでもよかったのかな」とも(笑)
Mさん、そんなことないです。
タイヤをはき替えた程度で山に対応できるのは、コレのいいところです。
こんなかんじで、MTBのXCバイクも少し手を加えて汎用性を持たせることもできます。
MTBにかぎらず、メーカーが出荷した形のまま乗るのではなく、そこから自分仕様にすれば
さらに愛着がわくと思います。
もっと言えば、オーダービルドでフレームからパーツ構成までわがままに選び、完全に自分専用機をつくるという事も可能な訳です。
汎用性、オーダービルドといえばこちら、
1月にオーダー頂いてからなかなかパーツが揃いませんでしたが、やっと全部そろって組み始める事が出来るようになりました。
近日中に納車される予定です。
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