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誉自転車のお仕事 5 フルサスMTB リヤリンク点検

かなり前にした仕事になりますが、ウチで販売したTransition Bikes SPURのリヤリンク周りの点検をご依頼いただいた時のお話です。

フルサスマウンテンバイクの宿命としまして、定期的な点検・整備とその結果次第では修理が必要になってきます。

当然ですがそれには費用もかかりますから、フルサスを買う場合はそれも知っておかないといけませんね。

 

リンクのピボットは普通ピボット軸、ベアリングで構成されていて

フレームによっては、ベアリングに土や水が入りにくいようなカバーだったり、ちょっとした隙間を作るためのスペーサー的な物が合わさってたりします。

順番にバラシながら、それらをチェックしていきます。

 

ピボット軸やベアリングは走行中絶えず負荷が繰り返されていて、

気が付けばダメージが蓄積されて動きが悪くなってたりします。

ダメになっていた場合、程度にもよりますがベアリング交換になります。

ただ、ベアリングがフレームに取り付けられている方法は圧入です。

あまり神経質にそんなに悪くもないのにベアリングを替えまくると

フレームの寿命にも良くないと思ってます、最近の高級カーボンフレームならなおさらです。

 

 

ベアリング内部の掃除、グリスの詰め替え、定期点検ではコレが基本作業になります。

後は汚れを落としておくぐらいですかね。

今回の点検で唯一気になる事が見つかったのはメインピボットドライブ側のベアリングです。

ほんの少し回転に引っ掛かりを感じました。

少し迷いましたが、とりあえず今回は掃除とグリス詰め替えだけにしておきました。

その後順番に各ピボットを適正トルクで締め直したのですが、意外なことに自分でもはっきりわかるほどリヤバックの動きがよくなりました。

お客様の購入から1年と数カ月での整備になりましたが、意外なほど負荷が蓄積されてたのだなと改めて確認できました。

 

まぁ、このお客様かなり頻繁に乗る方なのと、この前の週に長野の富士見パノラマに行ってきてるんで余計にでしょうね。

 

フルサスMTBを整備無しでずっと乗っていると、スイングアームの動きが徐々に悪くなってきているのに気が付かないかもしれません、使用頻度にもよりますが

出来れば年1回はピボットの点検整備をしてください。

ベアリング交換など必要なければ、そんなに費用がかかる作業ではありません。