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デモ車Production privee No.5に乗ってきました。

デモ車を製作すると決めてから数カ月、機種選定の段階で様々な都合で

予定は2転3転紆余曲折、そしてついに

”Production PriveeのSHAN N5”が完成しました。

当初デモ車は誉自転車らしくクロモリハードテールにしようと思ってました。

最新の設計思想を取り入れたAM系ハードテールがいいと思い

RSDのMiddleChildが第一候補だったのですが、私の希望するサイズとカラーは、

次の入荷が1年以上先になりそうな気配だったので断念。

当店と取引のあるYURISさんがProductionPriveeの代理店になっってから

急にこのN5が気になりだして、「久しぶりにフルサス乗ってみよう」と思いまして・・・結果コイツが新しい相棒になりました。

 

 

まさにSteel is realなクロモリフルサスバイク。

もちろん性能も悪くはないですが、そんなことより”ハートに響く”バイクである事、

が大事と考えるウチらしいデモ車だと思います。

Fフォークは、マルゾッキのZ1 29er/27.5+用 150㎜ストロークです。

マルゾッキはダイアテックの取扱いが終わってから数年間ずっと国内での展開がありませんでしたね。

その間のいきさつはあまり知りませんが、マルゾッキを離脱したエンジニアがDVOの立ち上げにかかわったり色々と不安定な状態にあったようです。

そして現在は業界ナンバー1?ブランドのFOXに吸収され、そのセカンドラインとしての役割をしています。

日本での代理店はFOXと同じMom&Popsさんです。

Z1の内部は細かいところは違いがあるかもしれませんが、FOX36のパフォーマンスシリーズと同じFIT GRIP EVOLエア室等が採用されています、ただ調整機構がかなりオミットされています。

(実はこの方がたいていの人にはいいと思ってます)

 

ホイールはMom&PopsさんのキャンペーンでRaceFaceの29erホイールTerbineがフロントのみ頂けたので使っています。

後でも書きますが、後ろは27.5インチにしています。

ワールドカップDHでも試されている(すでに勝ってる?)下りに振った

セットアップです。

今回組んだ現行のN5は基本29er用の設計の為、本来コレをするならフレーム側にも少し変更を加える必要があるのですが、

とりあえず細かいことは抜きとしてます。

 

 

ハンドル回りもYURISさん取扱商品で固めています。

高級ホイールブランドIndustry9の A35ステム

とFORMOSAのφ35㎜のカーボンハンドル F51

です。

コンポーネントはシマノの現行XT(リヤ12S)メインでクランクのみSLXにしてます。

リヤホイールは上でも書いたように27.5インチFORMOSAの新型アルミオフセットリムを採用しシマノのXTグレードのストレートプルハブ(品番忘れた・・)28H

と組み合わせています。このブログで紹介したやつです

リヤタイヤはグリップとトラクション重視で2.6幅にしました。

 

 

先週の水曜日に少し乗る時間ができたので、山で乗ってきました。

PPのSHAN N5は前の27.5インチ用のはカンナベで借りて乗ったのですが、

現行は予想通り乗り味が違ってます。

リヤセンターがだいぶ伸びた分安定性が良く、かなり大人の乗り味に変わったように感じました。

フロント29erやリヤに2.6幅のタイヤのせいもだいぶあると思いますけど、

凄く落ち着いた挙動をするバイクになってました。

下りでの縦のギャップでの性能は当然凄いと思いました。

浮き気味の大きな石があるような路面でも、ハードテールの時より

ラインを気にせずに突っ込めます。

少なくとも下りに関しては、一昔前の同レベルのストローク量のフルサスより確実に走行スピードが高いです。

ハンドリングやちょっとした抜重でも実際の重さ程の重さは感じません。(物理的な重量を言うならこのバイクはそこそこの重量級です。)

たまにある荒れ気味路面のちょっとした上り返しでも2.6幅のリヤタイヤのトラクション、旧モデルより長くなったリヤセンター、シマノ現行XTのロー側51Tのおかげで、前のハードテールの時より遥かに乗車率が上がりました。

 

いいことばかり並べましたが、その利点を生かすにはやはり今まではしてこなかった乗り方をしなければいけないと乗り始めてすぐわかりました。

(普通に慣れればばどうってことない事ばかりです。)

フロントフォークがだいぶ寝た角度なのと、リヤセンタ―が長いので

結果ホイールベースが凄く長いため、タイトコーナーでは事前に予備動作を入れておかないと強烈なアンダーステアに悩まされます。

エンデューロレース等ならコースレイアウトをしっかり頭に入れておくこと、

トレイルライドなら先がどうなってるかわからない初めての道は、スピードは落とし気味、または下見をしっかりしてないと怖い思いをするかもしれませんね。

あとロックセクション気味の上り返しで、32Tのスプロケットが地面の岩に2回ほど当たりました。

サグはしっかりセッティングしたので、やはりリヤ27.5インチのせいで

BBが低くなっているのが原因かと思います。

やはり前後異径で使う場合もオプションの27.5インチ用のリンク(17000円位?)に換えた方がいいのかもしれません。(BBが上がってFアングルが本来の設計ジオメトリに近くなるのでタイトコーナーでのアンダーも薄まるかもしれませんね。)

 

後最後に、コレはある意味このバイクをこの仕様で乗るならどうしようもないデメリット。

下りきった後、舗装路の道をトレイルヘッドに置いた車のところまで当然登っていくわけですが、「重いです!」

クロモリのフルサスエンデューロに後ろは+規格ギリギリの2.6幅のタイヤですから当然なんですけど、瞬間的な荒れた登り返しでは抜群のトラクションと車体の安定も、延々と続くまっ平らな登りでは苦痛の原因です。

これに関しては、嫌なら後ろも29erにして幅もすこし細いのにすれば

だいぶマシにはなると思います。

結局は最新バイクでも「何を取って何をあきらめるか」です。

そんなに長い時間乗れたわけでもないけど、このバイクの

今の仕様での癖は何と無くわかりました。

良くないとこは、たいてい登りに関する事ばかりなのでこれで

私にはコレでいいんだとおもいました。

後はもう少し慣れが必要ですね。

 

Production Privee SHAN N5は、しばらくは仕様変更なく誉自転車の店頭にありますので、ぜひ見に来てください。

平地で乗っても何もわかるものではないバイクですが、デモ車なので乗りたい方は遠慮なく乗ってみてください。